◆有馬記念追い切り(12月21日、栗東トレセン)
武豊騎手(53)=栗東・フリー=が、32回目の有馬記念へ向け、上々のデモンストレーションを披露した。コンビを組むアリストテレスにまたがり、栗東・坂路で併せ馬。「行きっぷりが良すぎるね。調教は走るタイプじゃないけど、この馬としては状態は良さそう」。エンプティチェア(5歳オープン)を相手に馬体を並べて52秒9でフィニッシュ。11着の京都大賞典以来、2か月半ぶりながら時計以上の好感触を得たようだ。
今回は人気薄での参戦だが、レジェンドの豊富なキャリアはやはり不気味。これまでの31回騎乗は歴代最多で、3勝、2着8回。優勝回数こそ池添の4勝に次ぐ2位タイだが、17年のキタサンブラック以来のVに挑む。アリストテレスは昨年の有馬記念でもコンビを組み、「うまく折り合いがついて、ラストはじわじわきたね。舞台は合っている」と9番人気ながら6着に追い上げた内容も評価する。
20年の菊花賞はルメールの騎乗でコントレイルの首差2着。はまれば一発の実力を秘める。「メンバー強いからね」と前置きしながらも、「今年はいい走りができていないけど、ポテンシャルは高い」ときっぱり。初ブリンカーも武器になりそうで、レジェンドの手綱さばきに注目だ。(玉木 宏征)