【阪神大賞典】アイアンバローズとジャスティンパレスが兄弟対決 母から受け継いだスタミナと成長力で天皇賞の主役へ名乗りを上げる

芝の長距離戦で巻き返しを図るアイアンバローズ
芝の長距離戦で巻き返しを図るアイアンバローズ
馬体も大きく成長して今年の始動戦を迎えるジャスティンパレス
馬体も大きく成長して今年の始動戦を迎えるジャスティンパレス

◆第71回阪神大賞典・G2(3月19日、阪神・芝3000メートル)

 第71回阪神大賞典・G2(19日、阪神=1着馬に天皇賞・春への優先出走権)で、スタミナ自慢の兄弟が初対決する。6歳のアイアンバローズは昨年2着で、4歳のジャスティンパレスは昨年菊花賞3着。同じ母パレスルーマーから受け継いだ長距離の血に「母を訪ねて」で迫る。

 昨年の菊花賞3着のジャスティンパレスと昨年の阪神大賞典2着、天皇賞・春5着のアイアンバローズの兄弟対決。ディープインパクト、オルフェーヴルと父は違うが、高い長距離適性を示している2頭。そのスタミナの源は母系にある。

 米国で16戦5勝だった母パレスルーマーは、繁殖牝馬として能力を開花させた。米国で10年に出産したパレスマリスは、米クラシックで最も距離の長いベルモントS(2400メートル)を制覇したスタミナ自慢。古馬になってからメトロポリタンHを勝利しているように成長力も持ち合わせていた。

 アイアンバローズは4歳春に2、3勝クラスを連勝しオープン入り。「持久力とスタミナが武器」と上村調教師は評する。その後も3000メートル以上の重賞で4走し、〈2〉〈2〉〈5〉〈4〉着とすべてで掲示板を確保と安定した成績を残している。

 一方、今回が古馬初戦となるジャスティンパレスは先週の時点で馬体重は480キロ。有馬記念時より24キロ増と、古馬になってから馬体の成長を見せている。「(血統的に)奥手は奥手だと思っていました。長いところも合いますし、今後が楽しみになるような結果を残せれば」と杉山晴調教師も期待を込めた。

 母系に流れるシアトリカルの血も有効だ。5歳になって米G1・6勝と本格化した成長力はもちろん、芝の大舞台での勝負強さが光る。94年エリザベス女王杯などG1・2勝をマークし同年有馬記念、95年ジャパンC2着のヒシアマゾンの父。シアトリカルの半弟タイキブリザードは97年安田記念を勝ち、95年に有馬記念と宝塚記念2着と中長距離でも活躍した。天皇賞・春(4月30日、京都・芝3200メートル)の前哨戦という、うってつけの舞台で兄弟がしのぎを削る。(戸田 和彦)

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