◆第73回安田記念・G1(6月4日、東京競馬場・芝1600メートル)=6月3日、東京競馬場
白毛のアイドルホース、ソダシ(牝5歳、栗東・須貝尚介厩舎、父クロフネ)は15時32分、自慢の真っ白な馬体をゆっくりと揺らしながら堂々、決戦の地に入った。
大雨の影響で到着が遅れることも想定されていたが、雨も午前中には上がり、道中はスムーズに流れ、アクシデントもなく無事に到着した。今浪厩務員は「落ち着いているし、いつも通り。馬運車の中ではいつも大人しいからね。今回もベストの状態で持ってきている」と出来には自信を見せる。
6月いっぱいで定年を迎える今浪厩務員も、これがソダシと迎える最後のレースとなる。「まだ実感は沸かない。最後も目いっぱいの仕事をしてファンに恥ずかしくない仕上がり」とこん身仕上げで最後までともに激動のG1の舞台を戦い抜くつもりだ。
当日は、初めてソダシと同じ色の白のネクタイを締めて挑む予定にしている。それでも名物厩務員は「馬がヒーローだよ。俺じゃない」と柔らかな笑顔を浮かべ、その時を泰然自若で迎える。