◆第30回函館スプリントS・G3(6月11日、函館・芝1200メートル)
角田(以下、角)「初めての函館出張ですが、6月なのに5日の最高気温はジャスト20度。東京より8度も低くて肌寒いです。北海道にきたなって感じがしますね」
戸田(以下、戸)「俺は2回目だけど、やっぱり海が近いからか風が強いね。でも、気温が低いのは馬にとって過ごしやすいはずだよ」
角「改めて函館競馬のデータを見てみましょう」
戸「昨年の脚質別のデータをみても、芝は85レース中58レース(68・2%)の勝ち馬が逃げか先行。ダートにいたっては59レース中52レース(88・1%)と圧倒的に前が有利だね。芝コースは直線が262・1メートル。内側にあるダートはさらにコーナーがタイトで、直線は260・3メートルとさらに短くなる。後方一気が厳しいのも当然だよね」
角「開幕週はさらにその傾向が顕著で、22年の土日24レース中、勝ち馬が4角6番手以下だったのはたったの4レース。前にいなければ勝負にならないと言ってもいいです」
戸「昨年、初滞在で函館リーディング8位の7勝を挙げた角田和も『ハロン棒を見ながら、向こう正面の動き方がポイントだと思います。人気のない馬でもそれを意識したら勝ちました』って言っていたし、早めに仕掛けてポジションを取る必要があるんだろうね」
角「ジョッキーで言えば、昨年は5年ぶりの函館で10勝を挙げた鮫島駿の活躍が目立ちました」
戸「本人に要因を聞いたら『栗東にいるよりも調教に乗る頭数が増えるから、レースまでに馬を把握できることが大きい。あと、馬は環境の変化に弱いので、輸送がないぶん調教の良さが出しやすいのかなと感じます』と答えてくれたよ」
角「函館が地元の丹内も、調教にたくさん乗っているから結果が出ているんでしょうね」
戸「函館スプリントSで鮫島駿はトウシンマカオ、角田和はカルネアサーダに騎乗予定。武豊や横山武といったトップジョッキー相手に、どんな走りを見せてくれるか楽しみだね」