◆有馬記念1週前追い切り(13日、美浦トレセン)
第68回有馬記念・G1(24日、中山)の1週前追い切りが13日、東西トレセンで行われた。凱旋門賞4着のスルーセブンシーズなど有力馬が、いずれも順調に準備を進めた。
スピード感あふれる動きだった。スルーセブンシーズは美浦・Wコースを単走馬なりで5ハロン64秒1―11秒4。同コースの自己ベスト64秒7を更新し、宝塚記念の最終追い切りでマークした栗東・CWコースでの5ハロン64秒4も上回った。尾関調教師は「いつものパターンで1週前にしっかりやっておきたかった。スムーズに折り合いもついていたし、しっかりと動けていた。時計的にも良かったかな」と目を細めた。
7日の2週前追い切り(5ハロン65秒8)が予定より速くなったため、尾関師は当初「反動が出ないようにやっていきたい」と慎重だったが、蓋を開けると2週続けての好時計。反動どころか、状態面は確実に上昇している。
重賞タイトルは今年3月の中山牝馬Sだけだが、宝塚記念2着に凱旋門賞4着とG1級の力は証明済み。厩舎としては有馬記念初参戦となる。尾関師にとっては「僕自身、千葉に住んでいて(競馬界入り前から)何度も見に行きました」という思い入れあるレース。「このような有力馬の一頭で出走できるのはうれしいです」と、大一番を心待ちにしている。(西山 智昭)