◆第68回有馬記念・G1(12月24日、中山競馬場・芝2500メートル)
グランプリにかける決意の表れだった。ソールオリエンスは13日の1週前追い切りで、この馬とはしては珍しい長め7ハロンからの追い切りを敢行。手塚調教師は「大一番だからあまり加減できない。今、持てる最大限の力を発揮できるような調教をしようと思っていた」と意図を説明した。
その思いに応えるように、美浦・Wコースの最後の直線はラスト1ハロン11秒2。「かなりハードに攻めたつもり。よく耐えてくれたなというところです」とトレーナーも合格点の迫力ある動きだった。
レースのちょうど1週間前となる17日は坂路を単走馬なりで56秒7―13秒4。騎乗して感触を確かめた名畑助手は「目いっぱいやったその後の疲れを心配したけど、今のところは影響を感じません。乗り越えてくれたのかなと思っています」と反動なしを確認した。
今回は古馬との初対決だけではなく、ダービー馬タスティエーラと4度目の直接対決にも注目が集まる。最優秀3歳牡馬の行方も左右する大一番へ、皐月賞馬は過去最高のコンディションで挑もうとしている。(西山 智昭)