JRAは6日、2024年度騎手免許試験の新規合格者8人を発表した。千葉・白井の競馬学校で卒業式を迎えた7人に加え、坂口智康助手(33)が障害免許で合格した。助手からの転身はJRA史上初。新人たちは早ければ3月2日にもデビューする。
異例の転身だ。障害免許試験に合格した坂口智康助手=美浦・尾形厩舎、写真=は2度目の挑戦で吉報が届き、「とりあえずホッとしました。色々な方の支えがあって合格することができました」と美浦トレセンで感謝を口にした。騎手経験がなく助手から合格したのはJRA史上初の快挙だった。
中学生で騎手を志すも、当時の視力が受験資格を満たさず断念。高校、大学は馬術部に所属し、卒業後は北海道・坂東牧場で生産、育成に携わった。16年から美浦トレセンで働きながら調教師になる準備を進めていたが、22年度に馬術出身の小牧加が障害専門で合格したことから自分にも受験資格があることを知り、騎手挑戦を決意した。
栗東の坂口智康調教師と同姓同名のルーキーは「僕のような経歴でも騎手になれると思っていただければうれしいですし、少しでも障害レースを盛り上げられれば」と意気込んだ。