◆第84回桜花賞・G1(4月7日、阪神・芝1600メートル)追い切り=4月3日、栗東トレセン
雨が降りしきるなか、軽快なリズムで駆け抜けた。スウィープフィートは、栗東・坂路を52秒7―12秒0の時計以上のスピード感で駆け上がった。チューリップ賞で初コンビを組み、重賞初Vへ導いた武豊は「順調にいい感じでここまで来たと聞いています」。この中間は手綱を執っていないが、厩舎の仕上げに全幅の信頼を寄せる。
1週前に馬場の重かった坂路で一杯に追われ54秒3―12秒1。テンションが上がり過ぎないように、当週は予定通り馬なりのソフト調整。全ては順調に進んでおり、豪脚で他馬をねじ伏せたトライアルから、さらなる上昇ムードを漂わせる。庄野調教師は「先週の追い切りが終わって、動きがすごく良くなった。ストライドが伸びて力強さも出てきた」と自身が管理したスワーヴリチャードの娘の仕上がりの良さに目を細めた。
歴代最多の桜花賞5勝をマークしている鞍上だが、最後に勝ったのは04年のダンスインザムードで「そういえば勝っていないな、という感じですね」と苦笑い。31回目の騎乗となる今回に向け、ユタカは「好きなレースですし、チャンスのある馬で出られる。勝ちたいなという気持ちはありますね」と20年ぶりの制覇に意欲をにじませた。頼もしい名手と再びコンビを組むスウィープフィートが、仁川の直線を鮮やかに彩る。(戸田 和彦)