【阪神11R・桜花賞】先週の大阪杯は○◎で馬連本線をきっちりと仕留めた。今週の桜花賞は3歳の若き牝馬による争いだが、記者は昨年の桜花賞、オークス、秋華賞、阪神JFを的中した。女心は難しいが、牝馬の心なら読めると自信を持って予想に臨んだ。
今年の桜花賞のポイントは、昨年の阪神JFで1~3着の関東馬が、そろって滋賀県の栗東トレーニングセンターに滞在して調整されている点だろう。競走馬にとって、長距離輸送はストレスになる。だが滞在なら、競馬場への輸送時間が短くなり、レース前日にも調教ができるというメリットがある。栗東滞在で桜花賞に挑む以上、トライアルの結果を受けても、この3頭が上位という見立ては変わらない。なかでも進化を一番感じたのが◎アスコリピチェーノだ。
休み明けで、初の右回りでもあった前走の阪神JFは、決して楽な条件ではなかった。馬群の中で折り合いをつけて直線に向き、3着馬が外からくるとエンジンが点火した。最後は2着馬が内から来たが、抜かせなかった。この勝負根性もこの馬の魅力のひとつ。
今回も最近のトレンドである、トライアルを使わずに本番に向かうパターン。3月15日から栗東で時計を出しているが、ひと目見て大きくなったと分かるくらい、体のボリューム感が増している。事実、4日に発表された馬体重は前走からプラス14キロの482キロ。理想的な成長曲線を歩んでいると言えよう。
27日には北村宏騎手を背に、CWコースで1200メートルを82秒2―11秒2をマークした。併せ馬の相手は先週の大阪杯で3着に好走したルージュエヴァイユだったが、追いかけて余力たっぷりに併入し、その動きにパワーアップを感じた。3日の最終追いもしっかりと攻めて、同80秒6―11秒6。申し分ない仕上がりだ。阪神競馬場に咲き誇る、満開の桜の木の下を、先頭で駆け抜けて4連勝を飾り、無敗の桜花賞馬となる。
相手の本線は先述した通り、阪神JFで2、3着のステレンボッシュとコラソンビート。馬券は馬連で(9)―(12)(8)(11)(18)(2)(7)。(山下 優)