◆第21回福島牝馬S・G3(4月20日、福島競馬場・芝1800メートル、良)
第21回福島牝馬S・G3が20日、福島競馬場の芝1800メートルで争われ、コスタボニータ(岩田望)が最後の直線で抜け出し、初の重賞タイトルを手にし、このレースの1番人気の連敗を10で止めた。
残り200メートル。好位でしっかりとためた脚を爆発させるだけだったコスタボニータだが、前に進路がない。それでも残り100メートルで外へと切り替えると鋭く末脚を伸ばし、ゴール寸前で粘るフィールシンパシーを首差とらえきった。岩田望は「外に出した時には2着かと思ったけど、馬が頑張ってくれた。感謝しています」と初タッグのパートナーをねぎらった。
これまで重賞3着が3回。歯がゆいレースが続いていたが、ようやくつかみ取ったタイトル。今年のフェアリーS以来の重賞通算2勝目を挙げた杉山佳調教師は「短いようで長い直線でした。うまく乗ってくれてジョッキーのファインプレーですね」と鞍上をたたえた。1着馬に与えられるヴィクトリアマイル(5月12日、東京)の優先出走権を手にし、「馬の確認をして行けたら行きたい」と大舞台を見据えた。(石行 佑介)
◆コスタボニータ 父イスラボニータ、母レディイン(父ケンドール)。栗東・杉山佳明厩舎所属の牝5歳。北海道千歳市・社台ファームの生産。通算成績は17戦5勝。総獲得賞金は1億4375万4000円。重賞初勝利。馬主は谷掛龍夫氏。