【京都新聞杯】8番人気の伏兵がダービー“最終切符”ゲット!父キズナと同じ道程で大一番も勝つ

重賞初Vを飾ったジューンテイク(カメラ・朝田 秀司)
重賞初Vを飾ったジューンテイク(カメラ・朝田 秀司)

◆第72回京都新聞杯・G2(5月4日、京都・芝2200メートル、良)

 日本ダービー(26日、東京)への“最終切符”を争う2レースが4日に行われ、第72回京都新聞杯・G2(京都・芝2200メートル)は8番人気のジューンテイクが重賞初制覇。1着馬に優先出走権が与えられるプリンシパルS・リステッド(東京・芝2000メートル)は、余裕たっぷりのレースぶりで1番人気の良血ダノンエアズロックが勝利した。

 迷わずに“Vロード”をこじ開けた。直線入り口。藤岡佑とジューンテイクは好位追走から最内へ進路を取った。手綱を押すたびに力強さが増していくフォームでグイグイと加速。内ラチと逃げるウエストナウの間を割るように伸びてくると、2着に1馬身差をつけ、ゴール板に飛び込んだ。

 「余力十分でしたし、間さえ割れれば抜けられるという手応えでした」と振り返る鞍上の巧みな手綱さばきが光った。ここ3戦は後方の競馬だったが、序盤から仕掛け気味に先行策を選択。少し行きたがる面をなだめつつ、折り合いに専念した。人馬のリズムが合っていたことは直線の伸び脚が何よりも物語っている。

 重賞初制覇で勢いをつけ、今後は日本ダービーが視野に入る。「(レース後も)ケロッとしている感じでしたし、デビュー前から獣医さんが『心臓が抜けていい』と言ってくれていました」。笑顔を浮かべる武英調教師は騎手時代も含め、ホースマン25年目で初の祭典となる。「ダービー行きたいですね」。このレースVから頂点に立てば、13年の父キズナ以来。関西発の最終便に滑り込み、偉大な父の後を追う大一番へ挑む。(山本 武志)

 ジューンテイク 父キズナ、母アドマイヤサブリナ(父シンボリクリスエス)。栗東・武英智厩舎所属の牡3歳。北海道浦河町・ヒダカフアームの生産。通算成績は9戦3勝。重賞初制覇。総獲得賞金は9820万5000円。馬主は吉川潤氏。

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