◆第85回オークス・G1(5月19日、東京競馬場・芝2400メートル)
牝馬クラシック第2戦、第85回オークス・G1は19日、東京・芝2400メートルを舞台に行われる。考察「前哨戦」は爆発的な末脚を持つライトバックに注目した。
「王道を歩いてきた馬は素直に強い」―。3歳クラシック路線において名伯楽、藤沢和雄元調教師が常に話していたように、不確定要素の多い3歳牝馬にあって、順調に使い、世代上位の馬としのぎを削り成長してきた馬は素直に信頼に値する。
今年も注目すべきはやはり桜花賞組だろう。過去10年で【75663】。馬券圏内に入った30頭のうち半数以上の18頭がこの王道ローテからの参戦だった。2着馬アスコリピチェーノがNHKマイルCでスムーズさを欠きながらも牡馬の一線級を相手に2着と、この組の強さを浮き彫りにしている。
勝ち馬ステレンボッシュは大崩れはないとみるが、3着馬ライトバックの末脚を評価したい。4コーナーで最後方にいたが、外に出すと上がり3ハロンメンバー最速となる32秒8の驚異の爆発力で0秒1差3着まで押し上げた。あの末脚はまさに府中の長い直線向き。折り合いに課題はあるとはいえ、3度目の騎乗で坂井騎手も手の内に入れているはず。1週前の追い切りでは、ほれぼれする動きを披露。茶木調教師も「仕上がりに何の不安もない。距離適性は高い」と手応え。
桜花賞3着馬は、過去に7頭が勝利し、近10年でも14年(ヌーヴォレコルト)、17年(ソウルスターリング)の2頭が制している。豪脚一閃、決して軽視はできない一頭と言える。(松末 守司)