【平安S】3連単16万1560円の波乱決着 5番人気馬が鮮やか逃走劇でJRA重賞初制覇

ミトノオー(奥)が逃げ切り勝ち(右手前は2着のハピ、カメラ・高橋 由二)
ミトノオー(奥)が逃げ切り勝ち(右手前は2着のハピ、カメラ・高橋 由二)

◆第31回平安S・G3(5月18日、京都・ダート1900メートル、良)

 第31回平安S・G3が18日、京都競馬場で行われ、5番人気のミトノオーが鮮やかに逃げ切って重賞2勝目を飾った。松山は同レースでは2年ぶり2勝目。牧調教師は14年ぶりのJRA重賞勝ちとなった。2着に3番人気のハピ、3着に10番人気のメイショウフンジンが続き、3連単は16万1560円の波乱だった。

 最後まで脚いろは鈍らず、逃亡劇を演じきった。ミトノオーは松山のゲキに応えるように、グッとハミを取り力強く脚を伸ばす。猛追するハピを首差封じ、先頭でゴールに飛び込んだ。「最後は接戦でしたが、馬に余裕がありました。しぶとかったですね」と22年のテーオーケインズ以来、同レース2勝目となった鞍上は踏ん張りをたたえていた。

 一人旅に持ち込めたことが大きな勝因だ。2番枠から好発を決め、出ムチを入れるメイショウフンジンを尻目に悠々とハナへ。松山は「外に同型がいたので、スタートを決めて主張する姿勢を見せたかった」ともくろみ通りの展開に持ち込んで、最後の粘りにつなげた。

 昨年の兵庫チャンピオンシップ・交流G2以来のタイトルで、JRA重賞は初制覇。13年の皐月賞などG13勝の父ロゴタイプに、産駒初のJRA重賞のタイトルをプレゼントした。「今後も楽しみですね」と目を細めた牧調教師は14年ぶりのJRA重賞制覇。今後は未定だが、賞金加算に成功したことで選択肢は広がる。これからも逃げる自分のスタイルを貫き続け、さらなる高みを目指す。(戸田 和彦)

 ◆ミトノオー 父ロゴタイプ、母シダクティヴリー(父サンダーガルチ)。美浦・牧光二厩舎所属の牡4歳。北海道新ひだか町・築紫洋牧場生産。通算成績は11戦5勝(うち地方5戦1勝)。重賞2勝目。主な勝ち鞍は兵庫チャンピオンシップ・交流G2(23年)。総獲得賞金は1億5106万7000円(うち地方6100万円)。馬主はロイヤルパーク。

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