【宝塚記念】“弱い”4歳牡馬最後のとりで ベラジオオペラがGⅠ連勝に挑む

大阪杯に続くG1連勝を狙うベラジオオペラ
大阪杯に続くG1連勝を狙うベラジオオペラ

◆第65回宝塚記念・G1(6月23日、京都競馬場・芝2200メートル、外回り)

 春のG1シリーズを締めくくるグランプリ、第65回宝塚記念は23日、京都競馬場の芝2200メートルで行われる。G1馬4頭を含む13頭がエントリー。ファン投票で歴代1位の23万8367票を集めた5歳の日本ダービー馬ドウデュースが筆頭だが、考察担当の戸田和彦記者は「プロローグ」で、ファン投票3位の4歳馬に注目した。

 “暫定”から真の王者へ。ベラジオオペラの戦いが幕を開ける。世代レベルに疑問符がつけられている4歳世代の牡馬だが、着実に成長を遂げてきたロードカナロア産駒が最後のとりで。負のレッテルを払拭する可能性を秘めている。

 今回、出走予定のソールオリエンスを含め、昨年の牡馬クラシックホース3頭がその後、未勝利。今年の牝馬限定を除く、芝のJRA古馬重賞27戦で5歳以上が23勝(5歳14勝、6歳が8勝、7歳1勝)に対し、4歳は4勝と分が悪いのは数字上でも明らか。そんななか、“王道”の中長距離路線で大阪杯を制し、存在感を示したのがオペラだ。

 皐月賞10着、日本ダービー4着。状態が整わず菊花賞路線をパスとクラシックでは結果を残せなかったが、今の充実ぶりは目を見張る。「完成するのは古馬になってから」。上村調教師を始め、陣営は常々口にしてきたが、12日の1週前追い切りではラスト2ハロン22秒2、同1ハロン10秒8はともに自己最速。G1を制した前回より、さらにパワーアップした印象だ。トレーナー自ら手綱を執り「悔いのないように」と春のグランプリに勝負仕上げで臨む。

 ドバイ帰りのドウデュースに、ジャスティンパレス。大阪杯では未対戦の5歳世代を代表する日本ダービー馬、昨春の天皇賞馬が参戦。大阪杯前にインタビューに応じていただいたオペラの林田祥来オーナーも宝塚記念に向け「チャレンジャー」を強調していたが、ここで大阪杯がG1昇格後の17年以降、初の大阪杯―宝塚記念連勝を果たせば現役最強の座にも近づく。(戸田 和彦)

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