こんばんは、坂本です。今日は福島出張に向かう新幹線の車内からお届けします。
それにしても関東地方は猛烈な暑さです。鉄道を利用していてもホームに上がった途端、熱気でクラクラしました。個人的には例年にも増して出張用のキャリーケースが重たくて、ずいぶんと難儀しています。
それというのも睡眠時無呼吸症候群の治療を今年の1月頃から始めて、その精密機械を旅先へ持っていかなければならないからです。これが優れもので、日々の使用状況を電波で送信して、お医者さんに診てもらう際に細かいデータとして渡されて、うっかり使い忘れたりすると、すぐに分かってしまいます。何時から使用し始めたか時刻も分かるため、トレセンに出張している時などは、ずいぶんと早い時間に起きていることまでよく分かります。早く体重を落として、改善できればいいのですが、「ギョーザとビール、日本酒も楽しみだなぁ」なんて考えていてはダメですね(苦笑い)。
そんなところで本題へいきましょう。まずは手塚厩舎です。先週の福島で2戦目(芝1800M)を使ったレイヤードレッド(牡、父フィエールマン)は、残念ながら4着でした。前半から外で競りかける形が続き、強気の競馬でしたが、最後は後続勢にかわされてしまいました。手塚調教師は「ちょっと強引だったよね。(仕掛けるのが)早かった」と悔しい表情でしたが、「走ってくるんじゃないかな。勝ちたかったんだけどね」と、改めて能力は認めていました。ちょっと捻挫したのか球節が腫れて、ひと息入れるそうですが、仕切り直しですね。
新馬のレッドベルダンス(牡、父レイデオロ、母ダンシングラグズ)は、7月20日の福島新馬戦(芝2000M)に戸崎騎手でスタンバイしています。母は米G1・アルシバイアディーズS(ダート1700M)の勝ち馬で、手塚調教師は「走ると思います。やる気があるし、スカッと馬を見せています」と、ゲート試験を受けにきていた時と変わらずトーンは高かったです。
そしてブラウンラチェット(牝、父キズナ、母フォエヴァーダーリング)が、7月3日にゲート試験に合格しました。言わずと知れたケンタッキーダービー3着馬フォーエバーヤングの半妹という良血馬で、POG的にも注目度の高い一頭ですね。速いところを1本やってから放牧に出すそうですが、「うちの(2歳勢の)なかで一番いいくらい。めちゃくちゃ走ると思います。これはいいよ」と、大絶賛でした。まだデビュー時期は牧場での仕上がり具合を見ながら検討していくことになりますが、「中山の芝1600Mとか1800M」などとイメージを口にしていました。夏場にしっかりと力をつけて、秋が楽しみな一頭ですね。
そして同じ日にファランジリング(牝、父キタサンブラック、母リングジアラーム)もゲート試験に合格しています。祖母ターンバックジアラームは、ダートのマイルから中距離で米G1を5勝した実力馬でした。手塚師は「このまま進めていってみて、使っていくことになると思いますよ」と、見通しを語っていました。
6月20日に入厩しているリアンベーレ(牡、父キズナ、母ファタルベーレ)は、母がデルマーオークス(芝1800M)の勝ち馬という血統馬です。北海道でのデビューを予定していて、距離は芝1800Mあたりということです。「これもなかなかいいですよ」と、期待が伝わってきました。
そして以前からトーンが高かったカネラフィーナ(牝、父フランケル、母ジョイカネラ)が、7月2日に帰厩してきました。2回新潟開催でのデビューを目指していくそうで、今週の木曜日には坂路で古馬相手に併せ馬をしていました。「(放牧を挟んで)30キロくらい増えて帰ってきて、良くなっていますよ。競馬は450キロくらいになるかなと思いますけど。これは間違いなく走ってもらわないと」と、かなりのトーンでした。素質の高さは魅力で、こちらも大いに楽しみです。
次は矢嶋厩舎にいきましょう。手塚厩舎出身で、今週は縁の深い新馬がデビューします。ユーティジャーニー(牝、父ヤングマンパワー、母リノワールド)は、7月7日の福島・新馬戦(芝1200M)で初陣を迎えます。母は芝の短距離で2勝を挙げて、叔父には21年のセントライト記念を勝ったアサマノイタズラのいる血統で、星野壽市オーナーの思い入れもひとしおな一頭です。矢嶋調教師は「新馬向きです。いいスピードがあって、前向きな感じです。(祖母)ハイタッチクイーンの血統は、走ることに前向きですよね」と、助手時代の経験からも期待を隠しません。私事ですが、日曜日の午前中に出演するグリーンチャンネルの中央競馬全レース中継の冒頭のコーナーで、注目の新馬にピックアップしていますので、よかったらご覧下さいませ。
JRAブリーズアップセール出身のハイタッチマドンナ(牝、父ウインブライト、母ピーエムルッカ)は、7月21日の福島・新馬戦(牝馬限定、芝1200M)に嶋田騎手で予定しています。ゲート試験合格後はひと息入れましたが、その時からジョッキーが好感触を口にしていましたね。矢嶋師はと言えば、「母の父がキンシャサノキセキで、キビキビとしていい走りをしますよ。短距離向きです」と、期待を込めています。
一方で先週の福島・新馬戦(ダート1150メートル)でセラヴィーナス(牝、父ブリックスアンドモルタル、母アプローズユウ)は、先行しながら伸びを欠いて7着に終わりました。「走りがバラバラになってしまっていましたし、もう少し時間をかけて成長を促したいです」と、じっくり立て直す考えのようです。
先週の函館・新馬戦(芝1800M)で6着だったナンナンプー(牝、父フィエールマン、母シエルクレール)も、放牧に出されました。「ゆくゆくは走ってきそうですよ」と、こちらも今後の成長に期待という雰囲気でした。
それでは今日のところはこのへんで。