◆ひまわり賞(20日、小倉・芝1200メートル)
ゴール前の大逆転に観衆が湧いた。夏の小倉の名物レース、ひまわり賞(2歳オープン、九州産馬限定)は2番人気のケイテンアイジンが出遅れをものともせず、1番人気のエイヨーアメジストに3/4馬身差をつけて差し切り。直線一気でデビューから連勝を決めた。母カシノティーダも18年の当レースを制しており、「母子制覇」を見事に成し遂げた。
スタートでまさかの出遅れ。永島は「駐立は我慢してくれましたが、周りがごそごそしたときに気が入って…」と振り返った。最後方からの追走を余儀なくされ、3角では14番手。先頭からは10馬身以上はあった。しかし、「前が流れてくれましたし、(促しながらだった)初戦とは違って、ハミを取ってくれました」と慌てずに、パートナーの成長を感じ取っていた。
残り600メートルから外を回って進出。直線は右ステッキで鼓舞するとぐんぐん加速して、レースの上がり3ハロンを1秒9も上回る、35秒3の鬼脚を発揮した。今年の24勝目に「今日は馬の力に助けられました」と笑顔で相棒をたたえたまなみ。その爆発力を引き出した騎乗は、多くのファンを魅了したに違いない。(山下 優)