◆関屋記念追い切り(7日・美浦トレセン)
今週末に行われる2重賞の追い切りが7日、東西トレセンなどで行われた。第59回関屋記念・G3(11日、新潟)で重賞2勝目を狙うプレサージュリフトは、美浦・Wコースでの3頭併せでバランスの取れた反応を披露。
先輩に続け! 昨年は木村厩舎の5歳牝馬アヴェラーレがV。今年も同厩舎が送り出す5歳牝馬プレサージュリフトが主役を務めようとしている。
美浦・Wコースでの全体時計は5ハロン67秒8と決して目立つものではないが、これはいつものパターン。道中は先行するキングズブレス(3歳1勝クラス)とクライスレリアーナ(2歳未勝利)に挟まれる形の2番手でリズム良く追走。直線に入ると2頭の間に進路を取り、3頭の鼻面がピタリと合った状態で最後までしっかりとプレッシャーがかけられる理想的な追い切り。しまい1ハロンは馬なりで11秒7を計時した。
この日は、ほとんどの陣営が夏の暑さやレース当該週を考慮して整える程度の調整。プレサージュリフトも同様の最終デモだが、鞍上とのコンタクトや並びかける反応、適度に前向きさも感じられる申し分のない内容だった。太田助手は「実戦を想定して3頭併せの真ん中で。後ろから来られて反応できていたし、最後までポジティブに走り切った」と納得の表情を見せる。
デビュー2戦目のクイーンCで後の牝馬2冠馬スターズオンアースを破って重賞Vと、将来を嘱望された素質馬。その後は2年以上も勝利から遠ざかったが、前走のメイSで久々の勝利を飾った。同助手は「前走は牡馬を相手にハンデ(実質トップの55・5キロ)を背負って、よく頑張ってくれた。クイーンCの内容を踏まえれば、もっと上に行かなければいけない馬。来年で引退になるけど、あと1つと言わずに2つ、3つとタイトルを取らせてあげたい」。陣営も感じているように素材は一級品。集大成へ向けて、まずはサマーマイルシリーズ第3戦で、2つ目の重賞タイトルを取りにいく。(浅子 祐貴)