今年2月からニュージーランド・ケンブリッジ競馬場で武者修業中の大久保友雅(ゆうが)騎手=栗東・フリー=が一時帰国して9月3日、約7か月ぶりに栗東トレセンを訪れた。5日に園田競馬場、23日に高知競馬場で行われるヤングジョッキーズシリーズトライアルラウンドに騎乗するためで、「きょうは、父が所属する畑端厩舎の馬(の調教)に乗りました。26日にニュージーランドに戻ります」と新鮮な表情を見せた。
今年からNZTR(ニュージーランドの競馬会)の規定が変わり、海外の騎手はIELTSという英語の試験で規定の平均ポイントを取得しないと、レースに騎乗できない現状。現地では4時半から12時半まで23年のリーディング3位のトニー・パイク厩舎の馬を中心に一日20頭の調教をつけ、英語の勉強に精を出す。「受験料は5万円ぐらいと高額で何度か受けましたが、かなり難しいです」と説明する。
今のところJRAで騎乗予定はないが、「依頼があれば乗りたいです」と目を輝かせる。「調教師の紹介で馬主さんと食事に行かせてもらったり、現地のダービージョッキーに食生活やトレーニング、騎乗やレース回顧をマンツーマンで教えていただいたり、吸収することが多いです」と精かんな顔つきが、ニュージーランドでの充実した生活を物語っていた。