◆第85回菊花賞・G1(10月20日、京都競馬場・芝3000メートル)枠順確定
第85回菊花賞・G1(20日、京都)の出走馬と枠順が17日、決まった。浅子祐貴記者が担当する「考察」キーポイント編は、血統面からコスモキュランダの長距離適性に注目した。馬券は18日18時30分から発売される。
混戦とみている今年のクラシック最終戦。各馬に大きな差がないとなると、最後の決め手となってくるのは何か。長丁場だけに、血統面の後押しは必要だと考える。
「距離は延びれば延びるほどいいと思うので、菊花賞とかは良さそうですよね」。コスモキュランダが2着となった皐月賞の前に、加藤士調教師が何げなく発した言葉が、脳裏から離れない。
当然ながら魅力的な血統背景だ。母サザンスピードは11年コーフィールドC・豪G1(芝2400メートル)の勝ち馬で、母の父サザンイメージはダート2000メートルで米G1を制覇。スピードや瞬発力勝負というより、タフな条件で力を発揮できる母系といえる。
父は皐月賞と大阪杯を制したアルアイン。実績だけを見れば中距離向きだが、しぶとく伸びた父の姿を思い出させる持続力を受け継いでいる。
さらに、昨年の覇者ドゥレッツァやイクイノックスと同じ「ヘイロー4×4」のクロスを持っており、芝でのパワーを補強しているのも心強い。今回はスローペースは考えにくいメンバー構成。土曜の雨で道悪が残るようなら、淀の3000メートルは持ち味を発揮するには最高の舞台となる。
セントライト記念で2着を確保し、陣営の見立て通り有力馬として3冠ラストを迎える。「体形は長距離が合うシルエットだし、母も長距離型の血統だったので、より長いところがベターだという印象を持っていました」とトレーナー。菊花賞こそ、最も勝利に近いビッグタイトルと言ってもおかしくない。(浅子 祐貴)