
地方競馬で活躍する女性ジョッキーが腕を競うレディスジョッキーズシリーズ2025(LJS)の開催が迫っている。3月8日に佐賀、同12日に園田で行われ、各競馬場2レース、合計4レースのポイント制で優勝を争う。今年は9人が参戦予定。過去に2位が2回ある神尾香澄騎手(23)=川崎・山田質厩舎=がLJSの開幕を待ち望んでいる。2月16日に帯広で行われたエキシビションで英気を養った彼女らに、地方競馬担当の志賀浩子記者が意気込みを聞いた。
LJS2021、2022で連続2位だった神尾香澄は「今年こそは優勝したい」と闘志をあらわにする。舞台となる佐賀、園田ともに初騎乗となるため、「一番は安全に騎乗することですよね。レース前に地元の騎手に聞きます」と気を引き締める。
ばんえいエキシビションレースでは、ばんえいオークスを制したベテランの村上章騎手とコンビを組み、フナノギムレットで参戦。着順は6着だったが、「競走馬らしく尻っぱねすることはあっても、サラブレッドに比べればおっとりしていましたね。大きさもスピードも全然違いました」とし、「ゲートの音が大きくて、スタートで“キャア!”って声を出しちゃって。途中の坂はジェットコースターみたいでした。途中で村上騎手が立ってみてもいいとおっしゃってくれたので、ムチを入れてみました」と、初めてのばんえい競馬を満喫した様子だ。
「ヤングジョッキーもそうですが、いつも一緒に乗らない人たちとのレースは刺激になりますね。女性騎手のレースは、みんなでわいわい話したりもしますし。楽しみです」とLJS開幕を心待ちにしている。

<神尾香澄>(かみお・かすみ)2001年11月20日生まれ。23歳。川崎・山田質厩舎所属。2021年4月19日に騎手デビュー。23、24年にはマッドシェリーでOROカップ連覇を達成した。地方競馬通算1124戦61勝(2月28日現在)。勝負服は胴水・白ダイヤモンド、袖水・白縦縞。
◇レディスジョッキーズシリーズ 地方競馬の女性騎手が一堂に会する騎手招待競走。2006年に創設され、女性騎手の減少に伴う休止を挟みつつ、今年で10回目の開催となる。総合1位の騎手には50万円が贈られる。
◇LJS出場騎手 関本玲花(24)=岩手=、中島良美(26)=浦和=、神尾香澄(23)=川崎=、深沢杏花(23)=笠松=、木之前葵(31)=愛知=、宮下瞳(47)=愛知=、佐々木世麗(22)=兵庫=、塩津璃菜(20)=兵庫=、浜 尚美(23)=高知=