JRAは6月27日、大阪市内で定例会見を開き、8月20、21日と9月3、4日の札幌競馬で「競走馬トラッキングシステム」の導入実験を行うと発表した。
出走馬の番号ゼッケンにGPSアンテナを含むセンサー(送受信機)を装着。競走中の位置情報(緯度・経度)を0・1秒単位のリアルタイムで収集することで、レース中継映像に各馬の走行位置関係(誤差数センチ以内)をグラフィック表示することができる。天候によって視界が悪い時や馬群が凝縮したケースでも、各馬の位置取りが馬番による表示で簡単に認識可能となる。実験の対象日は12Rで実施され、札幌競馬場の一部テレビモニターとターフビジョンで放映される。
JRA総合企画部経営企画室の鶴岡史隆上席調査役は「お客さんにやさしいレース映像の提供が目的。来年4月の京都競馬場のリニューアルに合わせて導入できれば」と説明。当面は重賞などメインレースのみとなる見込みだが、将来的には全レースで実施する方向という。