◆第39回マイルCS・G1(11月20日、阪神・芝1600メートル)
マイルCSは、下位人気の激走が少ないのが特徴の一つ。過去10年で、単勝20倍以上で馬券に絡んだ馬は一頭もいない。しかし、1~3番人気で決まったのは13年のみ。さらに今回は今春の安田記念、昨年のマイルCSの覇者がともに不在で、例年より混戦ムードが漂っている。
上位人気馬に付け入る一頭として、セリフォスを推す。このレースで重視したいのが、マイルG1での実績。過去10年の1~3着馬のうち、勝利経験があったのが延べ12頭で、ほか7頭にも3着以内の経験があった。例えば14年Vのダノンシャークは単勝8番人気(18.1倍)と比較的人気薄だったが、前年に3着。同距離G1での好走がカギと言える。セリフォスは朝日杯FSでダービー馬ドウデュースの2着と、成績は申し分ない。
同馬を管理する中内田厩舎は12年以降の阪神芝マイル戦(出走数50回以上)で他厩舎を圧倒している。勝利数、勝率、連対率、複勝率の全てでトップ。セリフォスの父ダイワメジャーとの相性も良く、同厩舎の過去10年の種牡馬別成績(出走数50回以上)では、勝率と連対率が1位、複勝率が2位と優秀な数字を残している。
3歳馬は過去5年で17年ペルシアンナイト、18年ステルヴィオで2勝し、2着1回、3着2回の好成績。20、21年に連覇したグランアレグリアが引退し、引き続き絶対王者不在のマイル戦線。富士Sで古馬を倒した勢いに乗り、ビッグタイトルをつかんでもおかしくない。(水納 愛美)