落馬負傷で戦列を離れている熊沢重文騎手=栗東・フリー=が、2月19日の阪神7Rでハナキリ(牡4歳、栗東・森秀行厩舎、父タピット)に騎乗。約1年ぶりに実戦に復帰する。
22年2月26日の小倉8R・春麗ジャンプSで落馬し、第2頸椎(けいつい)を骨折。3か月入院する重傷で、医師からは再起不能と言われたが、懸命のリハビリを続けてきた。
昨年12月からは調教騎乗を再開しており、「やっと戻ってこれた。自分としては十分に慣れてきた感覚があるし、大丈夫だと思うけど、競馬はまた違うからね。周りに迷惑をかけないように」と、16日の栗東トレセンで穏やかな表情を見せた。
91年の有馬記念をダイユウサクで制するなど、平地と障害でG1を制している38年目のベテラン。自身が騎乗し、障害G1で2度2着のケンホファヴァルト(牡10歳、栗東・森秀行厩舎、父マーベラスサンデー)も帰厩しており、中山グランドジャンプ・JG1(4月15日、中山競馬場・芝4250メートル)に向けて、ともに調子を上げていくつもりだ。