◆スプリングS追い切り(15日、栗東トレセン)
皐月賞トライアルの第72回スプリングS・G2(19日、中山=3着まで優先出走権)で権利取りを狙うセブンマジシャンが15日、栗東・坂路で軽快な脚取りを披露。中間から何度も併せ馬を重ねて仕上げられ、勝負気配を漂わせた。
皐月賞の切符取りへこん身の仕上げを施された。セブンマジシャンは栗東・坂路でバルサムノート(3歳1勝クラス)と併せ、54秒0―12秒0。道中はスムーズに折り合い、軽快な脚取り。首差遅れたが、余力たっぷりに駆け抜けた。「今週はやり過ぎないように。一週、一週良くなっています」と小川陽助手は上昇気配を伝えた。
勝負気配が漂っている。ホープフルSから中2週と、レース間隔の詰まっていた前走の京成杯は当週が単走だったが、今回は2月26日から6度の併せ馬を消化。しっかりと負荷をかけ、ビッシリと仕上げられた。「前回も上積みはありましたが、今回は休ませて成長を感じる。メンタル面もそうですが、力強さの部分」と同助手。心身ともにパワーアップした。
悔しさを晴らしたい。前走は勝ったソールオリエンスが4角で大きく膨れた影響を受け、直線半ばでは2着馬のオメガリッチマンに前をカットされる2度の不利。それでも心は折れることなく最後まで脚を伸ばした。新馬戦は2番手から抜け出し快勝。スタートで後手に回った2走目の黄菊賞では、重馬場を苦にすることなく直線一気を決めた。経験の浅い3歳馬ながら展開、馬場不問な点は頼もしい。「前でも後ろでもレースができますし、晴れても雨でも大丈夫。本当に条件を問いません」と胸をたたいた。
厩舎流れ乗る 先週の報知杯FRでは同じくクラシックへの権利取りだった同厩舎のシングザットソングが快勝し、桜花賞切符をゲットした。いい流れを追い風に、皐月賞への勝負駆けを決める。(戸田 和彦)