【日経賞】タイトルホルダー復活 道悪馬場もなんの8馬身差の逃走劇

咲き誇る桜をバックに8馬身差で逃げ切ったタイトルホルダー(左)(カメラ・荒牧 徹)
咲き誇る桜をバックに8馬身差で逃げ切ったタイトルホルダー(左)(カメラ・荒牧 徹)
ペッパーミルポーズで喜ぶ栗田調教師(右)と横山和
ペッパーミルポーズで喜ぶ栗田調教師(右)と横山和

◆第71回日経賞・G2(3月25日、中山競馬場・芝2500メートル、不良)

 第71回日経賞・G2は25日、中山競馬場の芝2500メートルで争われ、単勝2番人気のタイトルホルダー(横山和)が後続に8馬身差をつけて逃げ切り、連覇で重賞6勝目を挙げた。昨年の有馬記念9着から鮮やかな復活を飾り、優先出走権を得た天皇賞・春(4月30日、京都)へ好発進を決めた。

 最後は流して連覇 G13勝馬が8馬身差の“圧逃劇”で役者の違いを見せつけた。好発を決めたタイトルホルダーは、二の脚の速さでいつも通りハナへ。道中はのめりそうな不良馬場をものともせず軽快にラップを刻む。4角手前から激しく手綱が動くライバルを尻目に、涼しい顔で最後の直線へ。左ムチを合図に末脚を伸ばすと、みるみる差を広げ、最後は流しながら悠々と連覇を達成した。

 昨秋は凱旋門賞(11着)、有馬記念と本来の力を見せることができず陣営は悔しい思いをしていた。横山和は「やっぱりタイトルホルダーらしい強い競馬を見せてくれたことが、僕にとっても自信になります」と喜びを表した。栗田調教師も「信じていなかった訳じゃないけど、責任を感じていましたし内容も良かったのでホッとしました」と復活に安どの表情を浮かべた。

 道悪馬場もなんの 凱旋門賞で大敗した道悪馬場での一戦だったが、「あの馬場と比べたら、この馬にとっては全然走りやすい馬場でした」とトレーナー。「もう一段上がってくると思うので」と、さらに状態を上げて、昨年は7馬身差をつけた春の盾の連覇へ向かう。(石行 佑介)

 ◆タイトルホルダー 父ドゥラメンテ、母メーヴェ(父モティヴェイター)。美浦・栗田徹厩舎所属の牡5歳。北海道新ひだか町・岡田スタツドの生産。通算15戦7勝(うち海外1戦0勝)。総獲得賞金は8億6096万5000円。主な勝ち鞍は菊花賞・G1、報知杯弥生賞ディープインパクト記念・G2(ともに21年)、天皇賞・春・G1、宝塚記念・G1、日経賞・G2(以上22年)。馬主は山田弘氏。

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