【皐月賞】タスティエーラ、メンタル面の改善へブリンカー装着で最終追い 堀調教師の緻密調整で1冠狙う

追い切りでブリンカーを試したタスティエーラ(中)。皐月賞本番の馬装は果たして
追い切りでブリンカーを試したタスティエーラ(中)。皐月賞本番の馬装は果たして

◆皐月賞追い切り(12日・美浦トレセン)

 ブリンカーを装着し、タスティエーラが美浦・Wコースに姿を見せた。追い切りは、内ヴァリドゥス(3歳未勝利)、外ヒシゲッコウ(7歳3勝クラス)の真ん中で3頭併せ。力む面を見せながら直線に入って反応すると6ハロン81秒5―11秒5で内のヴァリドゥスに2馬身先着してみせた。

 堀調教師は「ブリンカーが効きすぎて力んで走っている印象でしまいまで引っ張りきりでした。力んでいたので直後は息が荒かったが、その後の息の入りは良かった。順調に調整できています」と手応えを伝えた。

 この馬具装着の裏に、師の緻密な計算がある。4着に終わった共同通信杯、勝ち切った報知杯弥生賞と勝負どころでずぶさをのぞかせている。それを改善するためか、2週前にクロス鼻革を着けて布石を打つと、先週はチークピーシーズを装着。「悪影響はなかった」(同師)と確認し、今週はブリンカーを試した。

 「この時期の若馬はメンタル面の改善に、より優先順位をおいて取り組んでいる」と話したが、毎週の調教に意味を持たせ、変化を求めているのは容易に推測がついた。同師は「クロスノーズバンドと(制御力の強いハミの)リングビットまでは決まっているが、その先はジョッキーと相談して」とぎりぎりまで最善を模索しているように勝負気配は高い。

 通常、堀厩舎は木曜追いだが、強い負荷をかける目的もあり水曜追いに。これもレース当日から逆算して最高の状態に持っていくための策だ。同じ厩舎で弥生賞Vから皐月賞に挑んで6着に敗れたサトノクラウンの初年度産駒が変化へのスパイスを加えたことでどんな競馬を演じるか。今から楽しみを持って待ちたい。(松末 守司)

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