◆第149回ケンタッキーダービー・米G1(5月7日、チャーチルダウンズ競馬場・ダート2000メートル)
出走を予定していたコンティノアール(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎、父ドレフォン)は左後肢の歩様の乱れが回復せず、出走を取り消すことが決まった。管理する矢作調教師が5日、明らかにした。先月8日にドバイから現地へ到着後、長距離輸送による疲れがあり、慎重に調整を進めていたが、レースで全力を出すことは難しいと苦渋の決断に至った。
同馬は昨年9月にデビュー後、すべてダートで3戦2勝。今年は中東を転戦し、サウジダービーでは5着、UAEダービーでは3着に入った。その後、デルマソトガケ(牡3歳、栗東・音無秀孝厩舎、父マインドユアビスケッツ)とともにアメリカへ渡り、調整を続けていた。
管理する矢作芳人調教師は2021年11月にマルシュロレーヌでブリーダーズCディスタフを制し、日本調教馬としては初の米ダートG1を制覇した。ラヴズオンリーユーによるブリーダーズCフィリー&メアターフも含む1日2勝で注目を集めた時以来のアメリカ遠征だったが、「世界のYAHAGI」のケンタッキーダービー初参戦は来年以降に持ち越しとなった。
矢作芳人調教師「コンティノアールはアメリカ到着後、疲れから左後肢の歩様が乱れ、その後は回復に努めてきましたが、現状ではこの馬本来のパフォーマンスを発揮することはできないと判断し、オーナーのご理解を得て、出走取消の願出をしました。
コンティノアールの将来を第一に考え、日本の馬券発売対象レースであることなど、様々な状況を勘案し、断腸の思いで決断しました。
アメリカ最大の競馬の祭典であるケンタッキーダービーにいい状態で出走すべく、スタッフ一同頑張ってきましたが、大変残念でなりません。またいつの日か、この場に戻ってこれることを、心から強く願っています。
ここまで支援してくれたチャーチルダウンズ競馬場をはじめとする関係者各位に深く感謝するとともに、復帰後はまたコンティノアールの応援をよろしくお願いいたします」