競馬開催日における通信機器(スマートフォン)の不適切使用で、30日間の騎乗停止処分(5月13日から6月11日まで)を受けた6騎手が6日、騎乗停止期間を前にして、京都、新潟に分かれて騎乗。古川奈穂騎手(22)=栗東・矢作厩舎=は京都8R(4歳上1勝クラス)でマナウスで勝利。3週連続Vで、今年9勝目を飾ったが、笑顔はなかった。
レース後、勝利の感想ではなく、反省の弁から切り出した奈穂。「まずはいろいろな方に迷惑をかけたなかで、競馬に参加させていただいてこのようなチャンスのある馬に乗せていただいた。感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びに浸ることなく終始硬い表情だった。処分が決まった3日夜には、自身のインスタグラムを更新。「今回の処分を深く受け止めて、しっかりと反省します」とつづっていた。この日は処分後、初の競馬騎乗となったが、口取り後には、スタンドのファンにも深々と頭を下げた。
開催競馬場での通信機器使用や所持など、日本中央競馬会競馬施行規程第147条19号「競馬の公正確保について業務上の注意義務に違反した者」に該当するとして処分された他の5騎手は、古川奈とともに京都で騎乗した角田河、新潟で騎乗した永島、今村、河原田、小林美は勝利は挙げられなかった。