新種牡馬が続々(美浦)

手塚厩舎のキャネル
手塚厩舎のキャネル

 おはようございます、坂本です。今週は金曜まで美浦トレセンで取材でございます。

 G1ウィークなのでバタバタしておりまして、今朝は早い時間からいきなり本題へいきましょう。まずは手塚厩舎の話題から。今週デビューする新馬のキャネル(牡、父ブリックスアンドモルタル、母レッドラヴィータ)は、6月25日の東京新馬戦(芝1600M)にスタンバイ。先日のエプソムCで3着に好走したマテンロウスカイの半弟という血統ですね。手塚調教師は「能力は水準にある。追い切りも十分な動きで悪くない。精神的には、もう少しガッツが欲しいけど、そういう意味ではレースにいっても冷静には走れるかな」と評価しています。注目の新種牡馬の産駒なので、人気は集めそうですね。

 また6月4日の新馬戦で抜群の切れ味を披露して快勝したボンドガール(牝、父ダイワメジャー、母コーステッド)の次走は秋になるようです。サウジアラビアロイヤルC(10月7日、東京)かアルテミスS(10月28日、東京)が候補に挙がっており、手塚師は「サウジアラビアが本線かな」と見通しを語っていました。さらなる成長に期待が膨らみますね。

 同じ藤田晋オーナーのバロン(牝、父ロードカナロア、母マイミスリリー)は、今週の水曜日に帰厩後1本目の追い切りを美浦・Wコースで消化。最終週となる7月16日の函館新馬戦(芝1800M)を予定しており、「まあまあ動けましたね。これは走るよ。距離はこなせそうで、普通に調教も動けるし、性格もいい」と高評価でした。母は米ダートG2・ガゼルS(ダート1800M)の勝ち馬で、この馬が初子になります。

 レイデラルース(牡、父レイデオロ、母カンデラ)は、7月2日の福島新馬戦(芝1800M)にMデムーロ騎手で予定しています。手塚師は「心肺機能はいいです。グイグイいくタイプで、折り合いをつけてくれれば。ポテンシャルはあります」と語っていました。

 また先週の新馬戦で6着に敗れたマウリノ(牡、父レイデオロ)は、仕切り直すようです。初戦からチークピーシーズを着用して、道中の進みもイマイチでした。「まだ子供ですよね。それでも最後は脚をつかってきてくれました」と、今後はひとまず放牧に出して、夏の新潟開催の後半での復帰をイメージしているそうです。

 6月10日の新馬戦で3着だったオーキッドロマンス(牡、父ロジャーバローズ)は、今週の東京の未勝利戦(芝1600M)に投入してきました。指揮官の見立て通り、初戦から動けるところをみせていましたので、ここは決めてきそうです。

 次は鹿戸厩舎へいきましょう。今週は新馬2頭出しで、土曜日の芝1400Mにはレッドセニョール(牡、父リアルインパクト、母ポルケテスエーニョ)がスタンバイ。叔母に16年のファンタジーSを制したミスエルテがいる血統で、鹿戸調教師は「ケイコも乗り込んでいるし、体もある程度できた。前向きなタイプなので、1400Mから。スタートも普通に出るし、水準にある」と評価しています。

 日曜日の芝1600Mにはエレクトリックブギ(牡、父ブリックスアンドモルタル、母カイザーバル)が出走します。母は主に芝のマイル以下で活躍したオープン馬で、祖母にG1・2勝馬のダンスインザムードがいる血統馬です。「体が小さい馬だけど、乗り込みは十分。性格は真面目だし、ゲートもまあまあです」と、伸びしろがありそうな気がします。

 また6月16日にゲート試験に合格したトロヴァトーレ(牡、父レイデオロ、母シャルマント)は、1、2本追い切ってから放牧に出されるようです。さっそく今週の水曜日に美浦・Wコースでさらっと時計を出していました。鹿戸師は「馬の感じは良さそう。真面目だし、前向きさがある」と好感触でしたね。6月15日にゲート試験に合格したグランドハーバー(牝、父ダノンシャンティ、母ヴァレッタ)も、ひとまず放牧に出される予定です。こちらはもっと体力をつけていく必要があるとのことでした。

 セットアップ(牡、父デクラレーションオブウォー、母スリーアロー)は、7月9日の函館新馬戦(芝1800M)に横山武騎手で予定しています。またコイヌール(牡、父リオンディーズ、母ウインジュビリー)メリージェーン(牝、父ドゥラメンテ、母トゥアーニー)は、今週帰厩してきて、デビューを目指していくそうです。

 次は田中博厩舎へいきましょう。良血馬のソルレース(牝、父アドマイヤムーン、母ニードルクラフト)は、6月14日にゲート試験に合格。すでに放牧に出ていますが、18年の高松宮記念、スプリンターズSを制したファインニードルの全妹という血統で、厩舎の期待は大きそうです。田中博調教師は「いい馬で走りそうです。(デビュー時期は)夏の新潟に行けるかな。芝の短いところ、1200M寄りになると思いますが、ものはいいです」と評価しています。他の新馬でデビューが決まっているのは、サンダーアラート(牡、父サンダースノー、母テイクウォーニング)は、2回福島開催の2週目の芝1800Mか芝2000Mを予定。新種牡馬の産駒で、父は現役時代に18、19年のドバイ・ワールドCを連覇していますね。またサトノレイズ(牡、父リーチザクラウン、母インランジェリー)は、同じく4週目の芝2000Mを目指しているそうです。

 こうやって書いていくと、新種牡馬の産駒が多いですね。それでは今日のところはこのへんで。

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