◆第72回日経新春杯・G2(1月19日、中京競馬場・芝2200メートル)
ヴェローチェエラ(牡4歳、栗東・須貝尚介厩舎、父リアルスティール)の近2戦のVTRを見てほしい。2走前は大逃げのプリマヴィータから向こう正面で15馬身近く離され、前走は初コンビのクリスチャン・デムーロ騎手に3角から仕掛けられるとアッという間に4角先頭に躍り出た。形としては全く違う競馬になりながらも、強力な決め脚を繰り出し、全く危なげない勝利。須貝調教師は高い能力を際立たせる形になった近2走を「2走前は届くかなと思ったし、前走は早すぎるかな、とね。この中間の競馬でいいんだよ」と笑顔で振り返る。
成長が遅かったが、一戦ごとに適度な間隔をとり、昨春の京都新聞杯3着以来となる重賞の舞台に戻ってきた。「今年のうちの中長距離路線の主役になってほしい」とトレーナー。試金石となる一戦だが、好勝負必至とみている。(山本 武志)