◆第59回札幌記念・G2(8月20日、札幌・芝2000メートル)
第59回札幌記念・G2(20日、札幌)は、近年好成績の牝馬に注目だ。
北の大地は胸が高鳴る。昨年の3着馬ウインマリリン(牝6歳、美浦・手塚厩舎)は、3月のドバイ・シーマクラシック(6着)以来の休み明けでも、侮れない雰囲気の良さを漂わす。手塚厩舎の助手だった昨年に続いて札幌で調教を重ねる矢嶋技術調教師は「休みを挟んで筋肉が落ちてしまっているところはあったが、滞在で乗り込んで戻ってきている。これを使って上がってきそうな雰囲気はある」と、雪辱のチャンスを感じ取る。
21年の日経賞やオールカマーを制し、牡馬相手でも引けを取らない実力を示してきた。昨年は当レースで3着に健闘すると、続くエリザベス女王杯で2着に入り、年末の香港ヴァーズ制覇で念願のG1馬の仲間入りを果たした。上昇気流のきっかけとなった一戦だったこともあり、矢嶋師は「舞台としてはいい条件。(6歳でも)まだやれるところを証明できたら」と期待を込める。
札幌には7月22日に入厩し、すでにダートや芝コースで6本の追い切りを順調に消化してきた。「先週末は自分が乗って、しまいの動きなどはいい反応でした。こっちの食事がおいしいのか、水なのか、よく食べています。そういう意味ではいい」。例年と比べれば暑さが厳しいと言われる札幌でも、やはり環境面のメリットは大きい様子だ。牝馬は近5年で2勝を含む6頭が馬券圏内に入っている夏の大一番。勝機ありだ。(坂本 達洋)