◆第58回札幌2歳S・G3(9月2日、札幌競馬場・芝1800メートル)
ウールデュボヌール(牡2歳、栗東・須貝尚介厩舎、父キタサンブラック)のデビュー戦(8月20日、札幌競馬場・芝2000メートル)はハナに立ったが、1角で外にふくれるなど若さが目立った。道中も集中力を欠くような走りではあったものの、直線では外の評判馬ウインマクシマムにいったん前に出られながら、抜群の勝負根性を発揮。頭差だけ前に出た。スローペースで時計は平凡だったとはいえ、しぶとい走りは高評価していい。
母の父は洋芝で活躍馬を多く出すハービンジャーで、パワーとスタミナが豊富な血統背景からも今の荒れてきた馬場は好材料なはず。父がキタサンブラックなら成長力にも期待できる。僚馬でここで人気を集めそうなガイアメンテ(牡2歳、栗東・須貝尚介厩舎、父ドゥラメンテ)も担当する山田助手は「初戦を勝ち切ったことに意味がある。パワータイプだから馬場が悪いのはこっちの方がいいかな」と歓迎ムード。中間の調整も順調で、上積みも加えたここはチャンスが大きく広がる。(松末 守司)