◆第43回小倉2歳S・G3(9月3日、小倉競馬場・芝1200メートル)
パッシングシャワー(牡2歳、栗東・安田翔伍厩舎、父イフラージ)のデビュー戦(小倉・芝1200メートル)は出遅れで序盤の進みもひと息。最内枠だったこともあり、苦戦を覚悟した。だが、徐々に位置を上げて好位を確保すると、直線は楽な手応えのまま馬の間を割って突き抜け、1馬身1/4差の快勝。上がりもメンバー最速と、奥のある勝ちっぷりを見せた。
心身両面に疲れが残らなかったため、中2週での重賞参戦が決定。8月25日の1週前追い切りでは栗東の坂路で軽快な動きを見せた。「頭のいい子で、どんな競馬でもできる。いい馬に出合えました」とはレース後の西村淳騎手。キャリアの浅い若駒同士の一戦だけに、操縦性の高さは大きな武器になる。出走馬の中に“怪物級”が潜んでいる可能性はあるが、現時点の本命候補だ。(吉村 達)