◆第59回新潟記念(9月3日、新潟競馬場・芝2000メートル)
2021年11月にデビューしてからわずか5戦。重賞初制覇をうかがうサリエラに万全の態勢が敷かれている。これまで一戦ごとにしっかりと間隔をあけられてきたが、それだけ実戦や輸送での体力の消耗が激しいという裏返しでもある。だが、今回は8月18日に放牧先であるノーザンファーム天栄から新潟競馬場へと移動。事前に輸送を済ませて消耗のリスクを減らす“秘策”が打たれており、この一戦への本気度がうかがえる。
もちろん5戦3勝2着1回3着1回の成績が示す通り、ポテンシャルは相当なものを感じさせる。前走の目黒記念3着後にはクリストフ・ルメール騎手が「良くなっているので、秋以降が楽しみですね」と4歳牝馬の飛躍に期待をかけていた。2戦目の1勝クラス・東京2000メートル戦ではライバルが止まってみえるようなラスト3ハロン32秒9の脚を繰り出しており、新潟の軽い芝での瞬発力勝負もOKだろう。死角が限りなく少ない超良血に、現状では重い印が必要と考えている。(石行 佑介)