◆阪神3R・2歳未勝利(9月16日、芝1800メートル)
近親にローズS勝ちのタッチングスピーチなど活躍馬が多く、セレクト当歳セールでは1億8000万円もついたレイデオロ産駒。入厩時から注目していただけに、宝塚記念が行われた6月25日のデビュー戦(芝1800メートル)には驚いた。
というのも、調教では行きたがる面を見せ、折り合いがどうかと思っていたが、レースでは馬群の外で進まずに最後方。促しつつ、大外から先団に取りついた脚に素質の片りんは感じたが、内有利の競馬で3着までが精いっぱい。競馬、特に2歳戦は実際に走ってみないと分からない。
陣営はその後、夏場は休養に充てることを決断。秋の復帰へ調整を重ねてきたが、調教の動きは明らかに休養効果を感じる。6日の栗東・坂路では51秒6―12秒0と確かな伸び脚。「休ませてよかったと思います。まだ、余裕もあったようです」と松下調教師も成長を感じ取る。
いつも好メンバーがそろうと言われる宝塚記念デーの新馬戦。正直、今年は例年ほど抜けた存在はいないかな、と思っていた。しかし、勝ったギャンブルルームは札幌2歳Sで3着に入り、その後続戦した馬(2、5、6着馬)はすべて勝ち上がっている。その中で最も可能性を感じさせたのが同馬。復帰即好走を期待したい。(山本 武志)