◆第75回朝日杯フューチュリティS・G1(12月17日、阪神・芝1600メートル)
2歳マイル王決定戦の第75回朝日杯フューチュリティS・G1は17日、阪神競馬場の芝1600メートルで行われる。いよいよディープインパクトの2歳産駒が不在。「考察」血統編は、次代を担う可能性がある「父ロードカナロア×母の父ディープインパクト」という配合を持つアスクワンタイムに注目した。
阪神JFに続き、混戦ムードが漂うが、ディープインパクト産駒がいなくなった2歳戦線で主流配合となる可能性を秘める血統なのが、アスクワンタイムだ。
ロードカナロア産駒の牡馬は、近5年の阪神芝1600メートルで、2位のディープインパクト産駒の18勝を上回り、トップの22勝をマーク。出走回数50走以上に限定した種牡馬の連対率でも、2位の24・7%と好走率も非常に高い。
母の父がディープインパクトの産駒も、同じく近5年の阪神芝1600メートルで、トップの13勝をマーク。出走回数30走以上に限定した連対率でもトップの21・4%と抜群の成績を誇り、阪神芝マイルに適した配合といえる。
両馬の配合となる「ロードカナロア×母の父ディープインパクト」の産駒は、今年に入ってブレイディヴェーグがエリザベス女王杯でG1初制覇を果たすなど、重賞で3勝、2着3回、3着も2回。前年がG31勝を含む2着1回、3着2回から大幅アップしているうえ、距離も1200メートルから2200メートルまで幅広く対応した。今年のJRAリーディングサイヤーランキングでも両馬が父と母の父でそれぞれ首位。今後さらに勢いを増していく旬の配合といえる。
母系に目を転じると、母ディープインアスクは未勝利ながら、ロードカナロアを父に迎えた産駒のファンタジストが、デビューから3連勝で小倉2歳S、京王杯2歳Sを制し、朝日杯FSでも4着善戦。スプリングSで2着するなど1800メートルまで距離を伸ばしても、しっかり結果を残した。また同じくロードカナロア産駒のボンボヤージも北九州記念を勝利していて、相性は抜群だ。
牡馬のアスクワンタイムは、全兄のファンタジストと同じく距離の融通も利く可能性は高く、マイルへの距離延長も問題なし。激走を大いに期待できる。