◆第40回ホープフルS・G1(12月28日、中山・芝2000メートル)
23年の中央競馬を締めくくる第40回ホープフルS・G1は28日、中山競馬場で行われる。木曜日開催のため、スポーツ報知馬トク取材班による「考察」も短期決戦。前哨戦編は重賞ホース2頭の一角、ゴンバデカーブースが最高評価を得た。
【サウジアラビアRC=レース評価A】18年グランアレグリア、19年サリオス、20年ユーバーレーベン、21年ジオグリフ…。2歳新馬戦が始まる6月の東京開催で最近初陣を飾った、のちのG1馬の面々だ。偶然にも今年のサウジアラビアRCは、この条件を満たした3頭のワンツースリーだった。
優勝は初戦を逃げ切ったゴンバデカーブース。キャリア1戦での重賞Vは、初陣とは対照的な直線一気だった。繰り出した上がり3ハロンはメンバー唯一の33秒台(33秒5)。レースを0秒7も上回る切れ切れの末脚だった。
決して対戦相手に恵まれたわけではない。2着が阪神JFの最有力候補に挙がっていたボンドガール(右前肢打撲で回避)。3着シュトラウスは次走の東京スポーツ杯2歳Sを勝った。強力なライバルを相手に2馬身+首差。G1戦線での活躍を約束させるのに十分な内容だ。
【京都2歳S=レース評価B】5着まで半馬身+鼻+頭+首差の接戦ながら、優勝したシンエンペラーの強さが際立った。同じくキャリア1戦での重賞V。最後の直線は進路を求めて外へ、内へ。スムーズさを欠きながらの勝利に、非凡な才能を感じさせた。
【芙蓉S=レース評価B】シリウスコルトが力強く抜け出して2勝目を挙げた。5ハロン通過が62秒2で、レースのラスト2ハロンは11秒6、12秒1。この流れで2着馬に2馬身は決定的な差だ。相手関係は微妙だが、潜在能力の高さを示した。