◆ホープフルS追い切り(24日・栗東トレセン)
23年の中央競馬を締めくくる第40回ホープフルS・G1は28日、中山競馬場で行われる。ゴンバデカーブースを除く出走馬が24日、東西トレセンで最終追い切りを消化した。
抜群の加速が素質の証明だ。前走の京都2歳Sで重賞初制覇を決めたシンエンペラーは栗東・坂路で最終追い切り。国分優(レースはムルザバエフ)がまたがり、56秒9―12秒1で軽快に駆け上がった。ラストの12秒1はこの日の全体2番目。軽く促されただけでさすがの瞬発力をみせた。
安藤助手は「いつも国分優騎手が乗ってくれていますが、今回も良かったと言ってくれた」と笑顔を見せた。20日にはCWコースで6ハロン81秒4―11秒8を出しており、体調面は申し分なし。手綱を執った新コンビのムルザバエフも「潜在能力の高さは乗ったジョッキーならみんな分かると思う」と好感触を得ている。
20年の凱旋門賞を勝ったソットサスの全弟という超良血馬は、期待通りにデビュー2連勝。安藤助手は「新馬戦は遊び遊びでしたし、前走は厳しい競馬でしたが、着差以上に強かった。厩舎の評価は高いです」と高い期待をかける。同じ藤田晋オーナーの僚馬フォーエバーヤングは、13日の全日本2歳優駿(川崎)を圧勝。シンエンペラーもここを勝てば、この2頭で国内にとどまらず、海外をも席巻する可能性がある。真の皇帝の座を目指し、一気に階段を駆け上がる。(山下 優)