【京成杯】アーバンシック、重賞初勝利へ仕上がり万全 武井亮調教師「本当に言うことがない」

アーバンシック(左)はハーツコンチェルト相手に併入(カメラ・荒牧 徹)
アーバンシック(左)はハーツコンチェルト相手に併入(カメラ・荒牧 徹)

◆京成杯追い切り(1月10日、美浦トレセン)

 皐月賞(4月14日)と同じ舞台で行われる第64回京成杯・G3(14日、中山)の追い切りが10日、東西トレセンで行われた。デビュー2連勝中のアーバンシックは美浦・Wコースで併せ馬。第71回日経新春杯・G2(同、京都)で初タイトルを狙う昨年の日本ダービー3着馬ハーツコンチェルト相手に抜群の手応えで追走併入し、無傷の重賞初制覇へ態勢を整えた。

 先輩の胸を借りたスパーリングで、若駒が類いまれな才能を披露した。アーバンシックは美浦・Wコースで昨年の日本ダービー3着馬ハーツコンチェルトと真っ向から併せ馬。馬場が荒れていた時間帯のため、タイムは6ハロン82秒9―11秒6と目立つものではないが、内容は素晴らしいのひと言だった。

 2馬身後ろをリズム良く追走し直線で内に進路を取ると、抜群の手応えで並びかけ、そのまま半馬身先行。乗り役が抑えたため最後は併入となったが、フットワークの力強さは一線級を相手にしても目立っていた。武井調教師も「すごい。本当に言うことがないです」と絶賛。無傷の2連勝で臨む初の重賞へ向け、仕上がりは万全だ。

 精神面の成長も著しい。新馬戦前は「何も扶助が効かない」と言われるほどの気性難で、追い切りも満足に行える状態ではなかった。だが、陣営がじっくりと丁寧にしつけを行い、徐々に改善。乗り手の指示に従って動けるようになった。馬場入りする際は常にそばに寄り添い、様子を気づかっているトレーナーが「めちゃくちゃ成長しましたね。1週前に乗った(横山)武史君も『すごく良くなっている』と言っていました」と褒めるまでに姿を変えた。

 昨年の勝ち馬ソールオリエンスが皐月賞馬となり、ステップレースとしても注目度の上がっている京成杯。レガレイラがホープフルSを制すなど昨年の新種牡馬リーディングトップだったスワーヴリチャード産駒が、3連勝で制すれば一気にクラシック戦線の主役候補に仲間入りする。馬名の意味通り「洗練された」怪物が、スポットライトを浴びる時は近い。(角田 晨)

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