◆第38回根岸S・G3(1月28日、東京競馬場・ダート1400メートル)
デビュー15年目の水口優也騎手(32)=栗東・池江厩舎=が、第38回根岸S・G3(28日、東京)で重賞初Vを狙っている。相棒のフルムは、けがで休んでいた2戦以外、すべて手綱を執ってきたベストパートナーだ。今回の舞台はオープン初勝利に導いた前走のコールドムーンSと同じ左回り1400メートル。「一番適性があります。少しエンジンのかかりが遅いので、広い府中の方が気持ち的には安心して乗れますね。今までで一番の(重賞Vの)チャンスだと思っています」と闘志を燃やす。
過去、重賞では2度2着。17年CBC賞のセカンドテーブルは鼻差でタイトルに届かなかった。オーナーは同じ山上和良氏。現在は(株)京都ホースレーシングの代表になった“恩人”とは12年の栗東移籍直後に知り合い、今でも月に一度は顔を合わせてコミュニケーションを取っている。「以前から『水口に重賞を』と言ってもらってます。セカンドテーブルでは悔しい思いをしたので、成長した姿で応えたい。自分の競馬に徹すれば、結果はついてくると思っています」と愛馬を信頼する。デビュー戦から乗ってオープン馬に育てあげたのはフルムが初めて。縁と絆を大切にしてきた男が、大仕事をする時がきた。(玉木 宏征)
◆水口 優也(みずぐち・ゆうや)1991年3月22日、茨城県出身。32歳。2010年3月、美浦・加藤征弘厩舎所属でデビュー。12年7月、栗東に移籍。JRA通算成績は2478戦73勝。163センチ、51キロ。