【高松宮記念】11年ぶり史上4頭目 秋春スプリントG1連覇へ ソダシ全妹にも宿る大舞台に強いDNA 

23年のスプリンターズSを制したママコチャ
23年のスプリンターズSを制したママコチャ
秋春スプリントG1連覇がかかるママコチャ
秋春スプリントG1連覇がかかるママコチャ

◆第54回高松宮記念・G1(3月24日、中京・芝1200メートル)

 春のG1シリーズ開幕戦、第54回高松宮記念・G1は24日、中京・芝1200メートルで行われる。馬券的中へ様々な角度から出走馬を解析する「考察」は、今春から同じ記者が週末まで担当し結論を導き出す。先陣を切るのは馬トク取材班が誇る穴党、ヤマタケ記者。大混戦と見立てたうえで11年ぶり、史上4頭目の秋春スプリントG1連覇を目指すママコチャへの思いを、プロローグに込めた。

 衝撃だった。昨秋のスプリンターズSのレース後。白毛のアイドルだったソダシの電撃引退が発表された。「金子(真人)オーナーから『ちょうどいいタイミングでバトンを渡せるんじゃないか』というお話がありました」と須貝調教師。そのタイミングこそ、全妹ママコチャのG1初制覇だった。

 早い時期から注目を集め続けてきた姉とは対照的な道を歩んできた。池江調教師から「成長を促したい」と何度も聞いた3歳春のレースはエルフィンS(2着)のみ。ここで無理をさせず、その後も一戦ごとに約1か月半~4か月と適度な間隔を取ってきた。大事に育て、3歳春より約20キロも増えた馬体が昨春以降のブレイクを生んでいる。

 しかし、池江調教師が「冬毛が伸びて、皮膚も分厚く見せていた」と振り返る昨年末の阪神Cで5着に敗れ、スプリント戦線は傑出馬不在の状態が続く。当然、このレースも6年ぶりの外国馬参戦などで大混戦。そんなレースだからこそ、毛色こそ違うが、大舞台に強かった姉と同じDNAを体内に宿している点は魅力的に映る。再び頂点をつかみ、偉大な姉妹リレーをさらに輝かせてほしい。(山本 武志)

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