◆第54回高松宮記念・G1(3月24日・中京、芝1200メートル)
まず、過去10年の連対馬20頭の前走を見ると、際立つのがシルクロードS組の存在感。【52125】で半分の5回も勝っている。この連対馬7頭中6頭が1~5着で上位争いに加わっていた馬。大敗からの一変は難しい。
今年のメンバーでシルクロードS好走組はわずか1頭。3馬身差で圧勝したルガルしかいない。馬トクデータ評価では「B」だが、この上がり馬が魅力的に映る様々なデータがある。まずは年齢。過去10年で4歳馬は【33231】だが、連対馬6頭すべて近2走以内に連対し、4頭が前走で勝っていた。キャリアの浅い若駒が勢いに乗った形での好走が目立つ。
さらに騎手で注目したいのはG1実績がなくても、好走へ導いている点だ。過去5年で実に3人もG1ジョッキーが、しかも人気薄の馬に騎乗しながらも誕生している。22年には岩田望(ロータスランド)が自身初のG1連対を果たした。
ルガルに騎乗する西村淳はG1未勝利だが、この近年の傾向は大きな“追い風”になる。さらにコンビを組む杉山晴厩舎の存在も心強い。昨年は55勝で全国リーディングに輝いた同厩舎の騎手別成績を見ると、11勝でトップ。2位の松山(9勝)とは2勝差だが、3位タイの松若、鮫島駿、長岡(4勝)とは7勝差。相性の良さが際立つ。今回で3戦連続となる“黄金コンビ”が一気に頂点を狙う。(山本 武志)