◆第84回皐月賞・G1(4月14日、中山・芝2000メートル、良)
歴史を動かすことはできなかった。牝馬として76年ぶり3頭目の皐月賞Vを目指したレガレイラは6着。牡馬の壁にはね返される結果となった。
スタートは悪くなかったが、次々と押し寄せてくるライバルたちに先を越され、道中のポジションは15番手まで下がった。戦線離脱中のルメールからバトンを受け、実戦初コンビだった北村宏は「一歩目が速くないので、前に入られる形になり、後方からになった」と出脚の鈍さを敗因のひとつに挙げた。
少しずつギアを上げて迎えた直線。ホープフルSで牡馬陣を一掃したような末脚は繰り出すことはできなかったが、上がり3ハロンはメンバー最速タイの33秒9をマークと存在感は示した。木村調教師は「調教の仕方が間違っていました。返し馬の質も良くなかったし、スタートも良くなかった。申し訳ないです…」と肩を落とした。
今後も牡馬戦線を歩むのか、それとも牝馬との戦いを選択するのか。暮れの中山で鮮烈な印象を残しただけに、このままでは終われない。(浅子 祐貴)