29歳、井上敏樹騎手が覚悟の栗東移籍 「丸刈りにして気合入れました!」

「丸刈りにしてから少し経ってしまいましたが」と井上敏樹騎手(カメラ・玉木 宏征)
「丸刈りにしてから少し経ってしまいましたが」と井上敏樹騎手(カメラ・玉木 宏征)

 11年目の井上敏樹騎手(29)が、3月27日から栗東・フリーとして調教に汗を流している。14年3月に美浦・本間忍厩舎からデビューし、2年目にはJRAで23勝をマーク。同年はオークストライアルのスイートピーSで15番人気のトーセンナチュラルを駆って、鼻差2着にも入った。だが、減量特典がなくなると騎乗数が激減し、21年は年間21鞍にとどまった。

 当時を振り返り、「自分と向き合っていませんでした。やっぱりジョッキーを続けたくて、1つ上の伴先輩(伴啓太騎手=美浦・フリー=)に話を聞きに行きました」と、デビュー7年目から障害レースに騎乗するようになった先輩の存在を口にする。そして井上騎手は、23年2月の小倉4Rで障害デビュー。休みである月曜日には、オジュウチョウサンも調教していた北総乗馬クラブ(千葉県香取市)に通い、草野太郎騎手=美浦・フリー=や上野翔騎手=美浦・フリー=らと障害の初期馴致を勉強した。

 「一番は加矢太(小牧加矢太騎手=栗東・音無秀孝厩舎=)の存在です」と、栗東移籍のきっかけとなった「師匠」の存在を明かす。「去年の小倉で一緒に乗ってから話すようになり、障害馬の作り方を教えてもらっています。(自身の方が2歳上だが)『敏樹くん』と呼んでくれてます(笑い)。中村さん(中村将之騎手=栗東・フリー=)にもお世話になっています」とすっかり栗東になじんでいる。

 「僕が1年目の時から北海道でお世話になりました」という四位洋文調教師=栗東=からは「としぼう」と声を掛けられ毎日、固定で1頭目の調教に騎乗。競馬学校で同時期に学んだ調教助手の紹介で、河嶋宏樹厩舎=栗東=の調教も手伝うなど、今まで大切にしてきた縁が実を結んでいる。吉田勝利オーナーには22年は平地の年間騎乗数23鞍中7鞍、23年は17鞍中8鞍を任された。「お会いしたことはなかったんですが、一番苦しい時に乗せてくれました。吉田オーナーのおかげで諦めずに頑張れました」と感謝する。

 「(栗東移籍にあたって)丸刈りにして気合入れました! 障害に乗るようになって毎日がメッチャ楽しいです。馬と呼吸が合った時が最高ですね」。障害初勝利は目前だが、美浦から移籍して活躍した平沢健治元騎手や、小野寺祐太騎手=栗東・フリー=の後を追うようなジョッキーになってほしいと願っている。(中央競馬担当・玉木宏征)

 ◆井上 敏樹(いのうえ・としき) 1994年12月5日、埼玉県秩父市出身。159・6cm、48・0kg。O型。栗東の同期は松若風馬騎手と小崎綾也騎手、美浦は石川裕紀人騎手と木幡初也騎手。趣味はスキンケア、香水集め、漫画、小説、ゲーム、ボルダリング、舞台鑑賞。好きな歌手はBUMP OF CHICKEN、SEKAI NO OWARI。好きな競艇選手は宮之原 輝紀。栗東の独身寮に引っ越し、日々精進している。須貝厩舎、宮本厩舎、村山厩舎などの調教も手伝う。

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