◆第150回ケンタッキーダービー・G1(現地時間5月4日、チャーチルダウンズ競馬場・ダート2000メートル)
JRA海外馬券発売対象の第150回ケンタッキーダービー・G1(現地時間4日、チャーチルダウンズ競馬場)に、カナダで3年連続で最優秀騎手に輝く木村和士騎手(24)がテーオーパスワード(牡3歳、栗東・高柳大輔厩舎、父コパノリッキー)とのコンビで挑む。海外競馬に精通するフリーライターの土屋真光氏が現地で直撃した。
21年からカナダリーディングに君臨し、今年は米国で重賞を2勝。ケンタッキーダービーは昨年のマンダリンヒーローに続いて2年連続の騎乗となる。
「サンタアニタ滞在中に高柳先生から直接連絡を頂きました。エージェントとも相談して、これは受けるべきと決めました。日本は関係性を重視するので、こうして2年続けて依頼があるのは全くの嬉しい想定外です」
テーオーパスワードの調教は29日から騎乗。
「ウッドバインから買いたての新車で来ました(笑い)。初日は横にはねたり物見をしたりでしたが、追い切り(30日)では併せた馬の後ろであえて砂を浴びてもひるむことなく、しまいもスピードがあって、いい動きでした。実際にタイムも出ていますし、こちらのダートも合っている印象です」
枠順は10番枠。
「いい枠です。ひとつ外がフォーエバーヤングなのも、米国流のスタートの荒さがなくて安心。逃げて勝ってきた馬でも、ケンタッキーダービーは特に短距離戦のようにテンが速いので、この馬に速すぎるようなら、逃げにはこだわらず柔軟に対応しようと、高柳先生とも一致しています。追い切りの感じからキックバックも問題なさそうです」
フィアースネスとシエラレオーネの2強が強力。
「強いのは十分わかっていますけども、これまでと展開も違いますし、20頭もいれば思うようにいかないもの。勝てない相手だとは思っていません」
最後に抱負を。
「飼い食いもよく、何かやってくれるんじゃないかという雰囲気で僕も楽しみです。日本馬でワンツーを決めたいですね」