◆第19回ヴィクトリアマイル・G1(5月12日、東京競馬場・芝1600メートル)
マスクトディーヴァ(牝4歳、栗東・辻野泰之厩舎、父ルーラーシップ)が充実一途だ。日本レコード勝ちしたローズS、リバティアイランドに続く2着になった秋華賞など、これまで強烈な末脚を武器に活躍してきた。それが一転。前走の阪神牝馬Sでは、好位から余裕を持って抜け出す形。辻野調教師は「収穫の多いレースだった」と目を細める。スタートさえ決まれば、前の位置でも競馬ができると証明した。
もともと、きゃしゃな体形。辻野師は本格化は4歳以降と考えていたという。3歳秋の活躍はそれをいい意味で裏切るものだったが、「去年の秋より一段階上がった。パッと見て『いい馬だな』と言えるようになった」と、さらなる成長を実感している。
敗れはしたが、2走前の東京新聞杯(6着)で長距離輸送、同舞台を経験できたのはプラス。そして何より、名手モレイラ騎手の継続騎乗も心強い。G1制覇は近いとみている。