藤田菜七子騎手が「騎乗を見ながら勉強していた」名手との“タッグ”で優勝狙う

シャーガーCに参戦する藤田菜七子騎手
シャーガーCに参戦する藤田菜七子騎手

 先週のマーメイドSはアリスヴェリテに騎乗した永島まなみ騎手が強気の逃げで、自身初となる重賞制覇を達成。その前週には、大江原比呂騎手が大外から見事な差し切り勝ちを決め、89戦目にしてうれしい1勝を手にした。女性ジョッキーが次々と話題に上がる中、先週は2度目の函館参戦となった藤田菜七子騎手が当地で初勝利。1番人気のサンマルブーケで見事に人気に応える逃げ切り勝ち。戦前にパートナーのゲートの速さを強調していた通りのレース運びだっただけに、本人も納得の勝利だったに違いない。

 その菜七子騎手に先週は海外騎乗のオファーが舞い込んだ。2019年以来の参戦となる、イギリス・アスコット競馬場で行われるシャーガーCだ。世界のトップジョッキー12人がチーム戦で腕を競う。当時以来、現地には足を運んでいないという菜七子騎手は「日本とは文化や競馬が違うと思っていて、乗るのはワクワクしますし楽しみです。名だたるジョッキーと騎乗するのは緊張すると思いますが、頑張りたいです」と8月10日に行われるハイレベルな一戦に胸を躍らせていた。

 同じ世界選抜チームの主将はレイチェル・キング騎手が務める。今年1月から短期免許で来日し、3月の帰国までに16勝、重賞2勝(アメリカJCC=チャックネイト、東京新聞杯=サクラトゥジュール)とファンに強烈なインパクトを残した女性ジョッキーだ。菜七子騎手は「日本でもすごい活躍でしたし、本当に上手でどうしたらあんなにうまくなれるか騎乗を見ながら勉強していました」。いずれにせよ海を渡り一流ジョッキーを腕を競うチャンスはそうそうない。今年はこれまで4勝と物足りないところだが、名手たちとの一戦を制し、飛躍の足がかりにしてほしい。(中央競馬担当・石行 佑介)

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