一昨年に引退し、昨年、凱旋門賞出走馬としては初の誘導馬になり函館競馬場で過ごすようになった。今年で2年目。週末は誘導馬として活躍し、週中は乗馬センターで乗馬と誘導馬のトレーニングを1時間ほど行っている。今年、乗馬として馬術競技への出場もしており、第2の馬生はけっこう忙しい。函館競馬場の誘導馬は1日12レースを4頭で全レースこなしており、週末もかなり大忙し。まだ先輩の誘導馬が先導してクリンチャー自身は出走馬の最後方から馬場入りする形が多いが、函館記念では誘導馬の花形である先頭で誘導する役目が担うか注目される。
現在、クリンチャーを担当している函館競馬場の業務課で乗馬普及係をしているJRAの奥谷仁智氏に近況と取り組みについてインタビューしました。
ちなみに誘導馬は、パドックからコース入りまで出走馬を誘導する役割を担う。隊列の先頭と最後尾を歩く。
◆クリンチャー 父ディープスカイ、母ザフェイツ(父ブライアンズタイム)。セン10歳。北海道新冠町・平山牧場の生産。17年1月、栗東・宮本博厩舎からデビュー。通算36戦7勝(うち地方7戦3勝、海外2戦0勝)。総獲得賞金は4億2080万4000円。主な勝ち鞍は18年京都記念・G2、20年みやこS・G3、21年佐賀記念、21、22年名古屋大賞典(以上Jpn3)。17年菊花賞2着馬で、翌18年には武豊とのコンビで凱旋門賞・仏G1に出走した(17着)。馬主は前田幸治氏。