【中京記念】折り合いぴったりReadyボーデン 栗東滞在効果で重賞初制覇目指す

ボーデンは鞍上の団野と息の合った追い切りを消化
ボーデンは鞍上の団野と息の合った追い切りを消化

◆中京記念追い切り(18日・栗東トレセン)

 サマーマイルシリーズ第2戦、第72回中京記念・G3(21日、小倉)の出走馬が18日、確定した。重賞初制覇を目指し、栗東に滞在して調整しているボーデン(セン6歳、美浦・上原佑厩舎)はCWコースで木曜追い。鞍上との折り合いがピタリとつき、去勢明け初戦だった前走以上の仕上がりをアピールした。枠順は19日に決まる。

 均整のとれた好馬体が目を引いた。栗東に滞在中の関東馬ボーデンは団野を背にCWコースを単走。持ったままの手応えで4ハロン56秒1―12秒3をマークした。時計は地味でも直線はしっかり伸び、鞍上との折り合いもぴったり。行きたがる面も見せず、軽快な脚さばきで駆け抜けた。

 14日に同コースで7ハロン94秒9―12秒7としっかりと時計を出し、人馬のリズムを主眼に置いたこの日の調整は予定通り。「折り合いもついて、具合はいいかなと感じました」と手綱を執った団野は好感触を伝えた。

 34歳の上原佑調教師は開業2年目ながら、すでに管理馬を何度も栗東に滞在させている。「小倉への輸送の負担を少しでも減らしたい。コンディション面でのメリットがある」と、暑さも考慮しての最善策と強調した。

 美浦で3週間以上しっかり乗り込み、11日に栗東に移動。帯同する佐竹助手も「追い切りを重ねるごとに動きに柔らかさが出てきて、こっちに来てから一段と良くなりました」と滞在効果を実感している。

  体重が絞りきれない部分が課題だったが、2走前に8着と敗れたあとに去勢したことで解消した。前走はマイナス18キロ。スリムになったことが爆発的な末脚発揮につながり、約2年ぶりの勝利となった。

 転厩初戦でいきなり結果を出した。「休み明けであれだけの走りができたし、ポテンシャルはある。実力馬がそろう今回が試金石ですね」と佐竹助手。名牝エアグルーヴの血を引く素質馬が、3年ぶりの重賞の舞台で本格化した姿を見せる。(山本 理貴)

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