同一馬主の最多出走記録となるミルファーム所有馬が12頭そろった25日の新潟1Rの2歳未勝利(直線1000メートル)は、終わってみればビッグレッドファーム所有馬のワンツー。12頭出しを初観戦した石行佑介記者が振り返った。
2020年の夏の新潟のオープニングレースとなった16頭立ての2歳未勝利。ゴール地点から1000メートル先にあるゲート内には『白 赤格子 赤袖』の勝負服を着た12人の騎手とともに、ミルファームが所有する12頭が勢ぞろい。少し目がチカチカするなかスタートが切られると、バラバラと出遅れる馬が。前後で白と赤の勝負服のジョッキーを乗せた馬同士が重なり、スタンドから目で追っていると、馬が判別不能に。それほど、見慣れない光景が広がった。
レースはミルF以外の4頭の中からビッグレッドファーム所有のピュアエールが先頭へ。残り300メートルで1番人気を集めたギョベクリテペがミルファーム軍団の意地とばかりに迫ろうとしたが、ゴール前で内からウキウキホリデーにも差されて3着。結局ビッグレッドFのワンツー決着。1、2着馬を管理する松永康調教師は「ミルファームには負けたくなかった」とおどけてみせた。
これまでのJRAでの同一馬主による最多出走は、同じ新潟の直線1000メートルでの2歳未勝利に17年から3年連続でミルFが送り込んだ9頭。18年には勝利を挙げたミルFだったが、さらに3頭を上乗せするも今年は勝利に届かなかった。(石行 佑介)